ソフトウェアの研究開発費

プロジェクト管理会計研究所 古谷です。

ソフトウェアの会計処理は、
研究開発目的のソフトウェアと、研究開発目的以外のソフトウェアとに大きく区分します。

研究開発目的のソフトウェアの制作費は研究開発費として処理します。
また研究開発費に該当しないソフトウェアは、
販売目的のソフトウェアと自社利用目的のソフトウェアとに区分、
さらに販売目的のソフトウェアを受注制作目的のソフトウェアと市場販売目的のソフトウェアとに区分します。

受注制作のソフトウェア
受注制作のソフトウェアについては、請負工事の会計処理に準じた処理を行います。

市場販売目的のソフトウェア
ソフトウェアを市場で販売する場合には、通常、製品マスター(複写可能な完成品)を制作し、これを複写したものを市場で販売することとなります。したがって市場販売目的ソフトウェアの制作過程は、
(1)研究開発に該当する部分と(2)製品の製造に相当する部分とに分けて考えることができます。

(1)研究開発に該当する部分
研究開発とは新しい知識を具体化するまでの過程をいいます。したがって、ソフトウェアの制作過程において、製品番号を付すこと等により販売の意思が明らかにされた製品マスター、すなわち「最初に製品化された製品マスター」が完成するまでの制作活動は研究開発であるとと考えられます。この製品開発に該当する部分については研究開発費として処理します。

(2)製品の製造に相当する部分
ソフトウェア製作過程において、出来上がった製品マスターから市場販売目的のソフトウェアを複写することにより、市場販売目的のソフトウェアを制作する過程で発生する費用は資産計上しなければなりません。

ちなみに、製品マスター又は購入したソフトウェアの機能の改良・強化を行う制作活動のための費用は、著しい改良と認められない限り、資産に計上しなければなりません。なお、バグ取り等、機能維持に要した費用は、機能の改良・強化を行う制作活動には該当せず、発生時に費用として処理することとなります。

自社利用のソフトウェア
将来の収益獲得又は費用削減が確実である自社利用のソフトウェアについては、将来の収益との対応等の観点から、その取得に要した費用を資産として計上し、その利用期間にわたり償却を行うべきと考えられます。

このように プロジェクト管理会計上でのソフトウェア制作のコード体系が非常に重要です。
・マスター作成
・著しい改良
・軽微なバージョンアップ
・バグ取り
など労務時間をそれぞれの工数別に管理していくことが求められます。
また製品がいくつも別れている場合には、それぞれコードを付番していくことがポイントとなります。